無職の人が金融機関から借り入れをするのが極めて難しいとされています。なぜなら、利益を出すことを目的としている貸金業者は、返済の保証がない無職（無収入）の人にお金を貸す事の危険性を十分に知っているからです。
では、無職だと絶対に１円もお金を借りることは出来ないのかというと、実はそうでもないのです。
「無職＝お金を借りられない」というイメージは多くの人が持っていますが、実際はそうではないということを紹介していきます。具体的に無職の人がいくら借り入れできるのかという正しい知識を身につけておけば、いざというときに役に立つことでしょう。
無職の借り入れで重要なのは利用先の選び方！
無職（以下無収入者を含む）の借り入れでは、大半の貸金業者が借り入れの許可を出しません。その理由は、無職の場合、返済の可能性が低いと判断されるからです。
お金を貸すからには、利子を付けて返してもらわなくては貸金業者はやっていけません。返してもらうためには、借りた人が収入を得ている必要があり、無職ではその条件に該当しないのです。
大手消費者金融や銀行では、無職であると分かった瞬間に借り入れを拒否します。貯金や証券を持っているかどうかなど関係なく、「無職＝借り入れ不適合者」という判断のもと経営しています。
つまり、無職で借り入れをしようとした場合、こうした利用先を選ぶこと自体が時間の無駄であり、適切な利用先を選ばなくてはいけないということなのです。
無職で借り入れ出来るのは中小消費者金融だけ！
収入がない、あるいは収入が極めて不安定なものが金融業者から借り入れをするというのは簡単なことではありません。なにせ、お金を貸す方にとっては、返済のアテがないような相手に貸すことになるのです。
そうなると、当然金利が高くなるのはもちろん、貸してくれる相手を選ぶ必要が出てくるのは当然ともいえます。先述しましたが、銀行や大手消費者金融から借り入れをするのは早々に諦めて、別の場所を利用します。
無職でも借り入れ出来る、またはブラックでも借り入れ出来ると宣伝している消費者金融の中には、悪徳金融が隠れていることがあります。調べていて見つかった時にすぐに申し込むのは非常に危険です。悪徳金融業者はインターネットに登録していることが多く、合法であるか違法であるかひと目で判別するのが困難であるためです。
利用する際には、必ず口コミなどで対象の貸金業者の情報を集め、入念に調べてから申し込みをしなくてはいけません。
無職で借り入れ出来る金額はいくらぐらいなのか
さて、合法の中小消費者金融に申し込んだとして、無職の状態で借り入れ出来る金額はいくら程度なのかという話になります。ここで言う無職とは、年金生活者ではなく中高年の無職であり、独身であることが前提になっています。
年金受給者は、無職であっても年金を担保として銀行などから借り入れができますし、結婚している無職（専業主婦）などは、配偶者の収入を証明できれば、その額に見合った借り入れをやはり銀行や大手消費者金融ですることが出来るためです。
今回取り上げている無職は、そうした特殊な事例は一切なく、正真正銘無収入のケースを対象にしています。こうした無職の場合、中小の消費者金融で借り入れ出来る金額は１０万円前後というのが相場です。
この額が多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれですが、少なくとも、無職だからどこからもお金を借りられないということはないと考えていいでしょう。
返済実績を作れば無職でも５０万円借りられる？
通常の借り入れでは、限度額を増額することが出来ます。例えば、最初契約した時に限度額が３０万円だったとしても、借り入れと返済を繰り返し、延滞行為などをせずに利用し続けると、貸金業者の方から利用額を増やさないかという誘いが来ることがあります。
貸金業者にしてみれば、信用できる相手にはできるだけたくさんお金を借りてもらって、多くの利子を得たいと考えます。それと同じように、無職の借り入れでも、きちんと返済していれば、限度額を増やしてもらうことが出来るのでしょうか。
この答えはイエスです。無職であり、中小消費者金融を利用している場合でも、返済を怠らずに実績を積めば、借り入れ出来る金額を増やすことが可能です。
しかし、その増加幅は通常の借り入れと違い微々たるものです。例えば、１０万円借り入れできたものが１５万円出来るようになる程度です。時間を掛けても５０万円借りられるようにはなりません。この程度の額を借り入れするには、収入を得られるようにならなくてはいけません。
ですが、返済を積み重ねることによって、契約当初よりも多くの借り入れができるようになるのは無職であっても変わりません。重要なのは、その人が返済できる信頼に足る者だと評価されることなのです。
要注意！無職の滞納は信頼を一気に損ねる！
無職であっても借り入れ先を厳選すれば、お金を借りることが出来、さらに返済をしっかり行えば限度額を上げることも出来ると解説してきました。しかし、その反対に延滞行為や滞納行為をしてしまうと、通常よりも厳しい対応をされるのが無職の辛いところです。
まず、絶対に無断で滞納をしてはいけません。返済が追いつかないという状態になったら、必ず消費者金融に連絡を入れ、事情を説明しましょう。そして、全額返済は無理でも、可能な限り返済するようにします。
本来無職の者は、借り入れする資格を持っていないと考えられています。それでも中小の消費者金融は貸し倒れのリスクを覚悟の上で無職の者にお金を貸しているのです。その上で、もし滞納行為などされようものなら、その利用者に対しての信頼は一気に０になります。
そのため、無職で借り入れをする場合は、絶対に返済トラブルを起こさないようにする必要があるのです。
無職の借り入れで返済出来そうもない時の対処法
絶対に避けるべき返済トラブルですが、無職で借り入れをせざるを得ないという場合は、そもそもトラブルの危険性が高いためそのような行為をしているものです。
当然、返済で問題になるケースもそれなりに多く、無職の借り入れは滞納や延滞問題が多く発生しやすいと言われています。実際に約定日に指定の金額が返済できずに延滞になってしまうと分かっている時にどういった対応を取るべきなのかを解説していきます。
消費者金融に連絡を取り、その説明をするのは必須です。その際にやるべきことは３つです。
- なぜ返済ができないのかの原因説明
- いくらなら約定日に返済ができるのかという妥協案の提案
- 全額返済にどのくらいの時間がかかるのかという猶予の交渉
これら３つをこなす必要があります。もちろん信用は悪化しますが、無断で延滞や滞納をすれば、ほぼ間違いなく契約を打ち切られるのに対して、この連絡をやることによって、相手に誠実さを訴えることができ、即時契約打ち切りを回避できる可能性が高くなります。
無職の借り入れで重要なのは細かい利用を繰り返すこと
例えば、もしあなたが貸金業者を経営しているとしましょう。ある時無職の人がやってきて、いきなり５０万円を貸して欲しいという場合と、１０万円を貸して欲しいという場合ならどちらにお金を貸すでしょうか。
おそらく、後者でしょう。その人が１０万円を返し終わってもう一度１０万円を貸して欲しいといい、それが４回続いたとしても、おそらく断ることはないと思います。もちろん過去に全て返済していることが前提です。
このように、無職という信用が非常に低い者の借り入れでは、相手にまず「お金を貸してもいい」と判断されることが重要になります。そのためには、相手の警戒を解く必要があり、それにはできるだけ小さい金額から借りて行くのが望ましいのです。
無職の借り入れでは、１つの消費者金融と長く付き合っていくことが非常に重要になります。新しい消費者金融では無職の契約者の評価はまた最低から始めなくてはいけません。
それに比べて、何度も利用している消費者金融では、たとえ無職であっても「問題なく返済ができる無職」と評価されている分、借り入れがしやすくなるのです。こうしたことから、無職の借り入れでは、小さな額の借り入れを釣り返して信頼を勝ち取ることが高額の借り入れにつながっていくのです。
