カードローンやキャッシングは、多くの人が普通に利用するようになってきた自由目的の融資です。しかも基本的に保証人は不要で、便利なことに即日融資対応も増えてきました。ちなみに住宅ローンなどの大きな融資も同じで、保証人不要が多くあります。
多くの債務において、保証人が不要、保証会社が保証を受け持つのが今は一般的です。
とはいえ、保証人有りのキャッシングもないわけではありません。場合によっては、保証人有りのキャッシングを使う機会はあるかもしれません。
保証人有りのキャッシングはどんな時なのか、申込条件を見ながら確認していきたいと思います。
融資に関する基礎知識!「保証人」「連帯保証人」とは?
昔からのイメージとしては、借金やアパートの契約には保証人が必要という感覚はあるでしょうが、カードローンやキャッシングを申し込む時の商品概要を見ると、担保・保証人不要と記載されているのがほとんどです。
担保もですが、保証人を探すのは結構面倒で、親族でも頼みにくかったりするものですが、そんな心配は、今は不要なものになりました。
とは言うものの、そもそもその保証人をきちんと理解してない部分も多くの人にはあるのではないでしょうか。(必要な場合、わかっていないまま保証人を頼んだり、受けたりするのもどうかと思いますが…。)
改めて、保証人がどういうものかを先に確認してみたいと思います。
大きな違いは保証人よりも連帯保証人の方が責任が大きい!
保証人、連帯保証人がどういうものかを見ると。
保証人 | その人個人(契約者・債務者等)の身元を保証する人。 また、債務を保証する人。 |
---|---|
連帯保証人 | 契約者・債務者と同等の責任がある保証人。 |
一見して同じに見えます。「保証人」とどちらもあるので同じと言えば同じですし、印象からして差はない様に思えます。しかし、「連帯」がつくのと付かないのでは大きく違います。
ざっくりとですが、保証人と連帯保証人の違いを比べるとこのようになります。
保証人 | 連帯保証人 | |
---|---|---|
債権者(融資側)から支払いの催促があった場合 | まずは債務者(契約者)に請求して下さいと拒否できる。 (催告の抗弁) |
拒否できない。 |
債務者が返済できても返済を拒否した場合 | 債務者に資力があることを理由に融資側に債務者への財産強制執行を主張できる。 (検索の抗弁) |
主張ができない。 返済の義務がある。 |
保証人が複数いる場合 | 頭数で割った金額のみ返済 | 請求をされたのが一人でも、その人が全額を返済しないといけない。 |
一言で言えば連帯保証人の場合、債務者と同等の重い責任がついてきます。例え借金が返済できるだけの財産を持っていても借りた本人が返済を拒否した場合、貸した側が連帯保証人に返済を迫ったら拒否できないのです。
ちょっと理不尽な気もしますが、それだけ責任の重い立場になるのです。
相手にもよるでしょうが、もし連帯保証人の話があったならばよく考慮し、安易に受けない方がいいのではないでしょうか。
キャッシングやカードローンで保証人がいらないわけは
キャッシングやカードローンの商品概要からわかるように、通常、保証人は不要です。ただそれだけを見ると、借りる側としては楽なのですが、金融機関の方はそれでいいのかな?と純粋に疑問に思うかもしれません。
保証人が不要な理由はこれらになります。
- 申込時に保証人を探す分、手間や時間が掛かる。
- 保証会社を使っての保証の方が、審査がスムーズ。
借り側の負担も減るのですが、保証会社を使う方が、保証人の確認の必要もないですし、貸す側もその分負担が減るのです。経費削減にも繋がるし、対応がスピーディになる分、1人でも多くの人に融資できます。イコール利益にも繋がっていきます。
もちろん、借りる側も手間暇かけて相手に頭を下げて保証人を探す必要もなくなるので、借りやすくなります。
双方にメリットがあると言えます。
メリットだけじゃない!保証人がいない為の欠点もある
保証人が要らないと言うことは、一見いいことのように思えますが、まったくデメリットがないわけではありません。
- 内緒にしていたのが家族にばれた場合、トラブルになる
- 限度額が低い
- 審査に落ちやすい
多くの人がキャッシングを家族に内緒で申し込んでいます。回りに内緒に申し込みが出来る点は保証人がいらないメリットの一つにもなるのですが、逆を言えば、それがばれた時はかえって大きなトラブルに発展しかねません。
また、高い限度額での借り入れは難しくなります。保証人がないということは、場合によっては返済ができなくなった際、代わりに返済してくれる人がいないということです。これはかなり大きなリスクになるので、それを回避するために限度額は低めになってしまいます。
保証人がいない分、審査が手軽で時間短縮になるのですが、それこそリスクを避けるため、審査が厳しめになります。
融資する会社や銀行だけでなく保証会社もまた審査するので、仕方がないかもしれません。(審査そのものを保証会社に一任する場合もありますが。)
商品概要にある保証会社は何をする?その役割とは
保証人がいない場合、保証会社が代わりに入ります。保証人不要のキャッシングはどこもこの形をとっています。
では、保証会社は何をするのでしょうか?
- 申込時の審査
- 借入者が返済できなくなった時の融資金融機関への代位弁済
- 返済ができなくなった借入者への債権回収
返済が出来なくなった場合、元々の融資をしている業者、所謂金融機関へ代位弁済として、代わりにお金の返済をします。
それだけだと保証会社は損害しか出ませんので、当然、融資をした業者の代わりに借入者への返済を迫ります。
返済を迫るとなると怖い印象を持つかもしれませんが、今は、取り立てに関しても法律で厳しく取りきめられているので、闇金が行うような怖い取り立ては行いません。
とはいえ、借りたものを返すのは当然なので、段階を追って催促が厳しくなっていくことは想像するまでもないでしょう。
もちろんそうならないために、最初の申し込みでの審査も個人信用を確認するなど、保証会社が行います。
即日融資の申込条件を見ると保証人は不要になっているが…
キャッシングの申込条件は、細かいところはそれぞれ業者によって違いはあるのですが、基本的な部分ではほとんど同じになっています。
- 年齢が満20歳以上
- 安定した収入が継続してある
- 保証会社の保証を受けられる
後は、キャッシングの商品によっては年収の条件があったり、地方の銀行や業者では、地域が限られている場合があります。
そもそもその保証会社があるからこそ、商品概要には保証人不要となっています。
保証人有りはどんな時に発生する?保証人なしとの違い
キャッシングやカードローンでは基本的にお金を借りるのに保証人は不要とありましたが、100%全てがそうだとは限りません。(住宅ローンや自動車ローンも保証人不要が多くありますが、やはりまだまだ保証人有りのものもあります。)
状況やローン商品によっては保証人が必要となります。それはどんな時でしょうか。保証人が必要になる条件を挙げて見ると。
- 未成年や学生
- 専業主婦
- 返済能力が低い・収入が不安定な人
- 高額融資の場合
- その他融資する金融機関が必要と判断した場合
こうやって並べてみると、上記の即日融資の条件からわかるように、年齢も含めて返済が滞りなく行われるのが難しい人や状況であることはわかると思います。
厳密には保証人ではないが未成年や専業主婦は同意が必要
未成年や学生、主婦の場合は、厳密に言えば保証人とは違うのですが、それに近い意味として保護者や配偶者の同意が必要になってきます。
そもそも金融機関として、収入がない人にはお金を貸すことはまずないからです。(銀行では配偶者の収入があるため、専業主婦でも借りられるカードローンなどの商品もありますが。)
学生でもアルバイトなどをして収入があれば問題ないのですが、未成年の場合は特に、保護者の同意書が必要となってきます。
法律では未成年者には借金の返済の義務がないため、安易に契約を結ぶことをしません。下手に契約を結んでも、返済を拒否されたらどうしようもないのです。その為に保護者が関係してきます。
また、アルバイトをしている場合も収入が少ない場合は、保証人を立てる必要を伝えられる場合があります。
専業主婦も同様で、消費者金融では基本的に借り入れができません。それでも借りる場合は夫の同意書が必要になってきます。
しかし、未成年にしても専業主婦にしても、大抵は保証人を立てたり同意書を提出する以前に審査に落ちることの方が多いでしょう。
返済能力が厳しい場合は保証人でカバーできる?
返済能力が低い、収入が安定していない、いろいろな面があり一概には言えないかもしれません。自営業で収入がその月の経営状況によって変わる、まだ働き出したばかりで、収入が案手していないなど人によって様々です。
そんな場合は、保証人を立てて欲しいと業者側から言われる可能性があります。審査に落とすほどではないが、返済に不安があるなどです。
しかし、実際にはそういう事例はほとんどないでしょう。あまりに返済能力が厳しい場合は、審査に落ちてしまう可能性の方が高いです。ですので、返済能力が厳しい場合、保証人でカバーできるとは言えないでしょう。
高額の場合も同様で、申し込みした者の返済能力を考慮されて判断されるでしょう。
住宅ローンや自動車ローンなどの元々の高額融資の場合は、金利面を含めてそれ専用のローンの方が都合がいい為、そちらを使う人が多く、保証人に関しても元々必要となっていたり、不要の場合はキャッシングと似た手続きや返済になっているはずです。
いくつかの理由を挙げたのですが、結局は、保証人が必要かどうかは融資側の判断になります。しかし、やはり必要とされるのはまず珍しいと考えていいでしょう。
また、もし保証人が必要とされた場合、すぐに用意できるものではありません。身内でもそうそう保証人になってくれる人は少ないのではないでしょうか。
そうやって考えると、保証人が必要になった場合、即日融資はまず無理だと考えた方がいいでしょう。
保証人には総量規制は関係ないが返済能力がないといけない
めったにないのですが、もし保証人が必要となった場合、その人の返済能力はなくても問題ないのでしょうか?
消費者金融での借り入れは、年収の1/3までと総量規制で決まっています。銀行はその法律は該当しないのですが、審査の面ではやはり年収は考慮されるので、まったく無視できる金額ではありません。
保証人の場合はどうなるのか?実は、保証人には総量規制は関係ありません。あくまで借り入れる人の問題になります。
しかし、だからと言って返済能力がなければ意味がありません。保証人もまた審査によって返済能力がないと判断されれば審査に落ちる可能性があります。
逆に保証人がかなりの収入があるとしても、あくまで借入者本人が契約、返済するものなので、保証人がいようと借入者本人の総量規制を超える額の借り入れはできません。
融資を受けるには信用がもっとも基本!延滞は御法度
キャッシングやカードローンでは、商品概要でも記載されている通り、保証人は基本不要です。
キャッシングの対応として即日融資を謳っている場合は、対応のスピードが大事なので、特にその傾向が強いと思っていいです。
その審査において保証会社が関与しますが、個人信用情報が特に重点をおいて見られる点も忘れてはいけません。
保証人が必要となった場合、相手に迷惑を掛けてはいけないので当然ですが、保証人の有無に関わらず信用情報に傷が付くと今後にも支障がでますので、延滞などは絶対しないようにしましょう。