ある日突然、失業してしまった。これは、緊急を要する一大事です。何といっても収入がなくなるので、どうしたらいいのかわからなくなってしまいます。
そんな時に思い浮かべるのは就労時に入っていた雇用保険でもらえる、失業手当ではないでしょうか。
とはいえ失業手当は本来貰っていた額よりも少なく、今までギリギリの生活だった場合は、更に生活が苦しくなります。
それこそ、キャッシングが必要です。しかし、基本的に安定した収入がなければお金は借りられません。
雇用保険で貰える失業手当が安定した収入と見なされれば、多少なりともキャッシングができ、生活の足しになります。それは可能なのでしょうか。
失業したらまず雇用保険に入っているかを確認しよう!
誰でも突然、職を失うことになったら先行き不安になり、パニックになってしまうでしょう。特に一家の生活を支えていたり、生活費の一部を賄っていたら本当に困ります。
しかし、慌てる前に確認してみましょう。雇用保険に入っていれば、全くの無収入ではなくなります。100%賄えるとは言えないのですが、一般的に企業に勤めていたら入っている、このような時に使う保険です。
入っているのは知っているが、実際にはどうしたらいいのかわからない。急いでお金が欲しいのだから、どこかからお金を借りた方が早いのではないか。そう思うかもしれません。
しかし、キャッシングができるかどうかの前に、雇用保険について知っておく必要はあります。
失業手当をもらうには条件がある?雇用保険の基本を知る
そもそも雇用保険とはどういうものか。よく失業保険とも言うがどう違うのか?また失業したらどうやってお金をもらうのか、など基本的なことを知らないと困りますし、ある意味、損をしている人もいたかもしれません。
会社で働いていた人が働けなくなり失業した状態になった時に、再就職するまでの間、お金を貰えることができる保険です。もちろん、再就職までずっともらえるわけではなく、給付される期間や金額は、年齢や加入期間等で決められています。
ちなみに雇用保険と労災保険をあわせたものを労働保険と言います。働く人の為の保険になります。
一般的に失業すると失業保険と言うが、これは実際に公的に使われている言葉ではなく、雇用保険の基本手当として給付されれるものを「失業給付」または「失業手当」と言い、これをを指しています。雇用保険と失業保険は、元を正せば同じものと考えても差し支えないでしょう。
雇用保険に入る条件
- 31日以上継続して雇用されることが見込まれること
- 1週間の労働時間が20時間以上あること
雇用保険が適用される会社(雇用保険適用事業所)に勤めていなければいけないのは当然ですが、働く個人としてもこのような条件を満たしていないといけません。短時間のアルバイトなどは、入れないことになります。
失業手当をもらうには
- 雇用保険に入っている企業で働くこと
- 一定期間雇用保険に入っていること
- 働く意思を持っていること
失業した場合に給付金をもらうには、それなりに条件があり、またきちんと手続きをしなければいけません。ただ失業したから貰えるというものではないのです。
まず勤めている会社が雇用保険の手続きをしているかどうかです。基本的には企業は入っていなければいけないものですが、小さな個人事業レベルだと場合によっては加入していないかもしれません。
また、会社としては問題なくとも、上記の条件で見るようにアルバイトやパートなど就業時間が短い場合は、その人は雇用保険に入っていないという状態になっているかもしれません。
入っているかどうかを確認するので一番手っ取り早いのは、給与明細を見れば、雇用保険料が引かれているのですぐにわかります。
雇用保険に入っており、毎月給料から引かれているのならば、失業した際に給付申請をすることができるので、ぜひ手続きをしましょう。
しかし仕事を辞めた後、働くつもりがない場合は、本来は給付申請はできません。専業主婦になる人や、もう定年だから働かなくてもいいや、という人は対象外になります。
失業手当は、あくまで働く意思がある人が、失業しても再就職に向けて頑張っている場合に対して行われる支援の意味で給付されるものです。
手続きはハローワークに行かなければいけない!
実際に失業したとして、そして、雇用保険に入っていたとして、手続きをしなければ給付は受けられません。そのため、自分で動かなければいけないので、面倒かもしれません。
↓
ハローワークで求職申し込み
離職票の提出
↓
受給説明会
↓
求職活動
↓
失業の認定・受給
細かいことはここでは省きますが、失業給付を受けるには、会社から受け取った雇用保険被保険者証の確認や、離職証明書の提出など、書類のやりとりをいくつかする必要があります。
キャッシングと違い、再就職するための活動もしなくてはいけないことになっているので、小まめにハローワークに行かなくてはいけないなど、面倒かもしれません。
こうやって考えると、キャッシングの方が手続きは基本的に1回なので、手間がないように思えます。しかし、失業状態、また失業給付を受けている状態でキャッシングはできるのでしょうか。
失業手当がもらえたらキャッシングはできない?
求職活動はすれど、ハローワークに通うのは面倒だと考える人も多いかもしれません。地域によっては、いつも人が多く、待たされる時間が長くて嫌だとという人もいるでしょう。それよりも、キャッシングした方がよほど早いように思えます。
キャッシングの条件としては、「継続した安定した収入」がまずあるのですが、失業手当はそれに当てはまるのでしょうか。
基本的には雇用保険の給付は「安定した収入」にならない!
一般的に「安定した収入」というと、働いてもらえる「給料」が真っ先に浮かびます。高齢者に給付される「年金」の場合、キャッシングの「安定した収入」に当てはまるかどうかは、その金融機関によって変わってきます。
肝心の雇用保険の給付、「失業手当」ですが、「安定した収入」と見なされるのかどうかというところですが、基本的には見なされません。
失業手当は一定期間給付されるのですが、該当期間が終われば給付も終わってしまいます。失業の理由やその人の雇用されていた保険料などいくつかの条件によって給付期間は変わるのですが、最長でも360日を超えることはありません。継続性はほとんどないと考えられます。
ちなみに給付額ですが、離職前の6ヶ月間の日額で計算して、多くてその80%までしかもらえません。(これも条件により変わりますし、上限があります。)
どうすればキャッシングができるようになる?
失業している期間失業手当がもらえるとしても、やはり足りないものは足りない、となるかもしれません。切り詰めてそれで生活できればいいのですが、皆が皆できるとは限りません。そもそも以前から借金を抱えていた場合は尚更です。
しかし、失業手当は収入と見なされず、キャッシングの審査に落ちるのは目に見えている。ダメ元でチャレンジしてみてもいいのですが、闇雲に申し込んでも、申し込みの履歴が信用情報機関に記録され、かえって不利になるだけです。
では、どうしたらいいのでしょうか。
収入と見なされるアルバイトなどで繋ぐしかない!
改めてキャッシングの条件を確認してみます。一般的な条件は以下になります。
- 満20歳以上。
- 継続して安定した収入がある。
年齢は兎も角、やはり収入面での問題ですが、ここでよく言われるのはアルバイトでも収入があれば、「安定した収入」と見なされることです。
ただし、アルバイトを始めてすぐに審査に通るかと言えば、かなり厳しいかもしれません。○か月以上など、決まっている訳ではないですし、そこは審査する業者によるので一概には言えないのですが、ある程度の期間は必要になってきます。
またアルバイトとして働いて収入があるのならば、失業手当も補助的に収入に組み込むことも可能で、そうすると多少なりとも融資額が増えるのはないでしょうか。
まずは、働いている事実を作ることが先になると考えた方がいいです。
自営で稼ぐ?それも一つの方法になる
いっそのこと、自営として収入を得るのも一つの方法です。大きく起業となると大変ですが、今はネットを使って収入を得ている人もいます。(中にはサラリーマンより稼いでいる人もいます。)
そうすることにより、キャッシングの道を作るということも可能になってきます。
ただし、自営業を本格的に行うとすれば、今度は失業手当の方に引っ掛かる可能性があります。どうするかは、自分で決めるしかないのですが…。
ちなみに自営業と偽ってお金を借りるだけならば、止めたほうがいいです。返済ができなくなりますし、虚偽としてトラブルの元になります。
どんなに生活が厳しくても闇金には絶対手を出さない!
なんとかしてキャッシングしている所をと探してみると、稀に「現在仕事をしていない方でも融資します。」旨の広告を出している業者があります。
これは、本当に大丈夫かと思うのですが、信用するのはかなり危険です。闇金の可能性が高いです。
しかし、本人からすれば藁をもすがる思いなので、気づかない場合が多いです。闇金に掴まったら、生活費に困らないと思ったのに逆にもっと酷い生活に落ちてしまった、なんて事になりかねません。
先に、「無職でもOK」のところは闇金と頭に入れて遠ざけた方がいいと思います。
キャッシングするにはまず働いて安定した収入を得ること!
失業と言うと回りが考えるよりも本当に大変なことです。この先の生活の見通しができないのですから。
そんな時は諦めず、まずは失業手当をもらうことです。手続きは面倒かもしれないのですが、働いていることを考えてもわかるように、楽してお金を手に入れることはできません。もし、そんな方法があって手に入れたとしても、いつかはしっぺ返しが来ます。
そうすることによって、キャッシングも可能になりますし、それこそ先が見えてくると言うものです。