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同時に複数申し込みだとなぜ「申し込みブラック」になる!?

「申し込みブラック」という言葉を、聞いたことがありますか?

複数の会社のローン審査を同時期に行なうと、総て審査に落ちてしまう、というような状態を言います。なぜ、こんなことが起きるんでしょうか。

純粋に、早くキャッシングしたくて、審査が通るかどうか心配だから申し込むだけなのに、なんで審査に落ちちゃうんだ!って思いますよね。今回はこの謎について、理由と回避方法を紹介します。

同時に複数の業者に申し込むと審査に落ちてしまう!

ではまず、どんな時に「申し込みブラック」の状態になってしまうのか、確認しましょう。

複数同時の申し込みは審査落ちのサイン

例えば、同じ日に3~4社の金融会社に審査申し込みをしたりなど、同時に複数のキャッシング業者に審査申し込みをすると、審査に落ちやすくなります。

これは、同時じゃなくて、近い同時期に複数申し込む場合でも同じことです。

また、例えば審査に数日かかる会社の審査を待っている間に、他の会社に申し込みをしても、審査に落ちやすくなります。

そして、審査が出て審査結果が出た直後、それが通っていても、通っていなくても、立て続けに複数の会社に申し込むと、その後の審査は落ちやすくなり、やがて全く審査に通らなくなります。

この同時期、または同時に複数の申し込みをして、審査が通らなくなってしまう状態を「申し込みブラック」といいます。

審査の結果に関わらず、とにかく短期間に複数申し込むことが、申し込みブラックになる引き金なのです。

申し込みブラックになるポイントは、次の3つです。

  • 短期間
  • 複数の申し込み
  • 審査の結果は関係しない

申し込みブラックの期間は半年も!

一旦申し込みブラックになってしまうと、その後の審査はどんなに甘いと言われる審査も通らなくなってしまいます。まさにブラックリストに載ってしまったような状態です。

【ブラックリストとは?】

実際にブラックリストという、貸してはいけない人リストはありませんが、金融情報に「事故」のマークがあり、審査に通りにくい状態の人を「ブラックリスト入り」と表現することがしばしばあります。

では、この申し込みブラックは一生続くのかと言えば、そうではありません。大体半年程度で、申し込みブラックの状態は解除されます。

逆に言えば、どんなに急いでキャッシングをしたくとも、申し込みブラックになってしまうと、半年は審査に通りません。

しかも、申し込みブラックの状態で、繰り返し審査を受ければ、ブラック状態が延長されてしまう点にも注意が必要です。

つまり、一度申し込みブラックになってしまったら、新規借入がどうしてもしたい場合でも、半年は申し込みを我慢しないといけない、ということなのです。困った状態ですね。

「申し込みブラック」を知るには「総量規制」を理解しよう

「総量規制」という言葉を、ご存知でしょうか。実は申し込みブラックの謎を探るには、この総量規制を知る必要があるのです。

貸金業法で定められた「年収の3分の1まで」の壁

昔は年収に関わらず、審査に通りさえすればいくらでも融資を受ける事ができました。ただ、この状態は借り過ぎを招いて、返せないお金を増やして行き詰まる人を生みやすいので、政府はよろしくないと考えました。

そこで、消費者金融でのキャッシングについて定められた貸金業法を制定し、2010年6月から、「総量規制」なるものが誕生したのです。

【総量規制とは?】

消費者金融で受けられる融資の額は、年収の3分の1までとする制限を言います。複数の会社で借りている場合には、合計の額が適用されます。

また、「消費者金融」にかかる制限なので、銀行の貸付については総量規制の対象外です。

今まで、自由な金額を借りられていたのが、年収の3分の1までしかだめ!と決められているのが、総量規制だということですね。

「総量規制」はどんな場合に働いてくる?

まだ少し「総量規制」がわかりにくいと思うので、例え話をしましょう。

例えば、次のような条件の人がいるとします。

  • 年収600万円
  • A社で限度額100万円のローンカードを持っている
  • B社で限度額100万円のローンカードを持っている
  • 現在は借り入れをしていない(借入額0円)

年収600万円ということは、総量規制で限界まで借りられる金額は、200万円までですね。この場合はA社、B社ともに満額まで借りきっても、総量規制の範囲内です。

では、この人がC社で新規の借り入れ申し込みをしたら、審査は通るでしょうか。現在の借り入れは、0円なので、審査に通るでしょうか。

答えは、通りません。

なぜなら、すでに総量規制いっぱいの合計200万円のローンカードを持っているからです。

ローンカードを持っているという事は、そのカードを持っている限り、限度額内まで、自由にキャッシングすることができますね。

現時点で、借り入れ額が0円でも、もしC社で50万円のローンカードを作って、A社、B社、C社ともに満額までキャッシングをしたら、総量規制に違反することになってしまいます。

例えその時点で借入額が総量規制にかかるような額でなくとも、ローンカードの持ち主が満額まで借りるつもりがなくても、「総量規制を超えて借りることができる状態」を作ること自体が、金融会社側で避けられるのです。

「総量規制」回避のために「申し込みブラック」がある

さて、なんとなーく例え話で察しがついた方もいらっしゃるでしょう。ここで複数同時に申し込んだ場合の、申し込みブラックの話に戻ります。

先の例で、年収200万円の人が、例えばA社とB社のカードをまだ持っていなかった時に、A社、B社、C社に同時に申し込んだとします。

現実にはあまりないことですが、スタートの限度額が総て100万円のローンカードの申し込みだとすると、3社同時に申し込んだとき、総て通ってしまうと、その時点で総量規制にひっかかる可能性がありますね。

これが問題なのです。

金融会社は、大抵同じような信用情報を元に審査をしますが、他の会社がその審査の結果、審査を通したのか、落としたのかどうかは普通わかりません。

つまり、同時期に複数に申し込まれてしまうと、申し込んだ人がその時点で、いくらの限度額のローンカードを所有しているのかが判らないのです。

もしかしたら、審査に通すと総量規制にかかるかもしれない。もしかしたら、総量規制にはかからないかもしれない。…でも総量規制を超えて貸金業者が融資をすると、貸金業者には行政処分を受けるという罰則が待ち受けていますから、危ない橋は渡りたくありません。

結果として、同時に申し込まれると、貸金業者側としては、総量規制違反を避けるために審査を落とすしかないのです。

申し込みブラックは、貸金業者が総量規制にかからないようにするために、審査を落とすため、なるものだったんですね。

「申し込みブラック」にならないためにすべきことは?

じゃあ、どうすれば申し込みブラックを回避できるでしょうか。急いでいる場合には、複数申し込みしたくなってしまいますよね。

回避方法は「複数同時申し込みを辞める」だけ

申し込みブラックにならないための回避法は、とてもシンプルです。

  • 同時に申し込まない
  • 短期間に複数申し込まない

たったこれだけです。申し込みブラックになる理由が、総量規制にかかるかどうか判らないから、というものなので同時に申し込むのを辞めさえすればいいのです。

少なくとも、新規の借り入れの申し込みは、半年程度置いてから申し込むのが良いでしょう。

そして、新規の申し込みをするときのポイントは、「総量規制にかからない金額を申請する」ということです。

小額なら通る審査も、総量規制にかかりそうな金額の審査は通りにくいものです。審査を通りやすくするためにも、一社一社、期間をあけて申し込みをすること、総量規制の額に気をつけることに注意したいですね。

急ぎでお金が欲しい時はどうすればいい!?

とは言っても、急ぎでお金が必要な時には、やっぱり複数申し込みをしたくなってしまうこともあるでしょう。

そういう時にオススメなのが、すでに借りている会社から、融資枠を上げてもらうことです。

もちろん、融資枠を上げるのにも審査がありますが、複数同時に申し込むのに比べたら、借り入れ実績のある会社での融資枠の上限アップは、新規申し込みよりもハードルが低い場合が多いです。

きちんと毎月の返済を行っている人の場合なら、限度額を上げる審査は通りやすいでしょう。

また、借り入れ実績がなく数日の審査期間が待てない、という人は、現在は即日審査・融資の会社もある上、実際の申し込み前の簡易審査を用意している会社も多いですから、自分でチェックしてから申し込みを行なうと、審査に通る可能性が高くなります。

焦ってもいいことはありませんから、まずは既存の会社を頼ったり、事前審査を行ったりと前準備をしっかりして、審査に臨めるといいですね。

焦りは禁物!急ぎでも一社ずつ審査を受けて!

申し込みブラックの謎、解けましたでしょうか?

複数同時に申し込んでしまうと、貸金業者側は年収の3分の1までしか貸せないという総量規制の制限ないに収まるかどうかを、判断することができません。

結果として、どんなに急いでいても、複数同時に申し込むと審査に落ち続けるという地獄に陥ってしまうので、急ぎでお金が必要な場合でも、即日審査や既存の借り入れ枠の拡大などを利用しましょう。

どんなに急ぎでも、一社ずつ、期間をあけて審査を受けるようにして、申し込みブラックを避けられるように努めたいですね。

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