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低利率のメリットは本当にある?金利の差を比較検討してみる

キャッシングやカードローンの申し込み先を探す際、かなり重点を置いて見るのはやはり利率ではないでしょうか?

急ぎの場合はもちろんそれだけではないのですが、基本的に誰もが金利の数字が低い所には、まず注目するはずです。

しかし、この利率。低い方がメリットがあると誰もが思っているのですが、そのメリットは本当にあるのか、またどういうメリットがあるのでしょうか。それともデメリットがあるのでしょうか。金利の差を計算しながら確認してみましょう。

そもそも低利率はどれくらいを言うの?低利率の定義について

ネットでも「金利が低い」や「低利率」などのアピール文をよく見かけるとおり、利率は、確かにキャッシングでどこから借りるか決める大きなポイントになっています。

しかし実際にお金を借りる場合、低利率とは数字で見るとどれくらいの利率を言うのか、わかりますか?その定義はあるのでしょうか。

低利率・低金利とは
安い金利。言葉の意味を調べると、特に公定歩合(日本銀行が各金融機関への貸出を行う際に適用される基準金利)に関しての記述が多い。

低利率と言う言葉だけで見ると、国際情勢的な話にも発展しかねないのですが(デフレやらインフレやら円高円安など…。)、ここではキャッシングに関する内容なので、数字で言えばかなり違ってきます。

銀行同士や貸金業者同士は大よそ似たような金利になっている

言葉の意味としては具体的な数字はないので、定義も同様に数字では説明しにくいでしょう。実際の金融機関がどのような状態かで見てみるしかないかと思います。

各金融機関のキャッシングやカードローンの金利

会社名・商品名 金利(年率)
三菱東京UFJ銀行カードローン
「バンクイック」
4.6~14.6%
みずほ銀行カードローン 3.0~7.0%
3.5~14.0%
オリックス銀行カードローン 3.0~17.8%
三井住友銀行カードローン 4.0~14.5%
楽天銀行スーパーローン 4.9~14.5%
新生銀行レイク 4.5~18.0%
アコム 3.0~18.0%
アイフル 4.5~18.0%
プロミス 4.5~17.8%
モビット 3.0~18.0%

金利を比較してみると銀行の場合、下限は3や4%台~上限は14%台が多くあります。消費者金融の場合はもう少し高く、下限は4%、上限も18%が多いようです。

中小規模の消費者金融の場合、審査が緩いと言われている特徴から見ても、もう少し高くなります。(下限は大手消費者金融より高め、上限はほぼ同じ様な金利です。)

具体的な数字より一般的に銀行の方が金利が低いという認識

銀行同士、貸金業者同士では、おおよそ似たような数字になっています。(厳密に言えば、借り入れする場合は、その若干の違いは大きいのですが…。)

一般的にも銀行の方が金利が低いという認識が多いのですが、じゃあ、具体的に数字で言えば3%が低い、4%は少し低い、などの感覚は人それぞれ違う部分があるでしょう。

というのはお金を借りる場合、審査があるのですがこの審査が厄介なもので、個人個人で審査に通る通らないが違うからです。条件によって通りやすいという目安はあるものの、それが全てではありません。

その為、審査の通過を考えると銀行は審査が厳しいという話から見てわかるように、単純に金利の安さだけで借入先を決めるわけにもいかず、現実数字が低ければいいというものではないのです。

審査に通りやすい所を選ぶのか、審査が厳しいが金利の数字が低いところを選ぶのか、悩みどころでしょう。ただし具体的な数字は、比較検討の材料にはなります。

法律では金利の上限は利息制限法で決まっている!

低い利率はいくつになるのか具体的に数字にしにくいものの、上限については法律で決められているので、わかりやすいかもしれません。

一昔前は金利がもっと高く、社会的にも問題になった時代もありました。今はその金利が見直され、利息制限法という形で融資の場合の金利の上限が決まっています。

金 額 利率の上限(年率)
10万円未満 20%
100万円未満 18%
100万円以上 15%

以前は出資法を採用し(今は見直されている)、金利の上限が29.2%になっていました。その2つの法律の差、20%と29.2%の間がよく言われるグレーゾーンです。

出資法を採用して金利を設定していた貸金業が多かったわけですが、本来は利息制限法を守らなければいけないと言うことで、最近は利息制限法で引き出し計算を行い、業者に払いすぎた利息を返してもらうように働きかけています。よく弁護士などが宣伝している過払い金請求はこのことです。

この利息制限法の上限金利は、覚えておくと闇金を見極めるのに役に立ちます。(闇金は、計算をすると利息制限法を大きく上回っている金利になっています。)

返済期間は関係ある?利率だけでなく借入期間を比べて見る

具体的に低金利の数字が出ないとしても、やはり少しでも金利が低い方がいいのは、誰もが思う事かもしれません。

ただし実際にお金を借りる場合、単純に数字が低ければそれでいいとは限りません。というのは、お金を借りて返済する場合、返済期間も多少なりとも最終的な返済額に影響があるからです。

同じ借入額、同じ利率で返済期間を変えたらどうなる?

例え金利が安かろうと返済の期間が変われば、総額としては利息が大きくなってしまいます。ただ金利が低ければいいというわけではないことは、分かると思います。

試しに貸金業者の返済シュミレーションを使って計算してみましょう。(定率リボルビング方式、30日ごとの返済のシュミレーション。)

金利は貸金業者の一般的な利率なので低くはないですが、同じ条件で比較する分には問題ないとして18.0%でやってみます。借りる額、利率を同じにして、返済回数をかえてみた場合の数字はこうなります。

50万円 18.0%の場合

返済回数 1回の返済額 利 息 返済総額
5回 104,544円 22,398円 522,398円
10回 54,217円 41,535円 541,535円
20回 29,122円 81,088円 581,088円

逆に返済金額から決めた場合、当然1回の返済額が少なければ回数は増え、返済総額は大きく変わります。(同じ50万円 18.0%で計算)

1回の返済金額 回 数 利 息 返済総額
15,000円 47回 194,050円 694,050円
20,000円 32回 128,933円 628,933円
25,000円 24回 97,201円 597,201円

金利だけでなく、返済期間(回数)によって、利息の額がまったく変わってくることがわかります。もちろん、1回分の返済で言えば利息は少なく済みますが、これが長い間続くと総額としては結局たくさん払わないといけなくなります。

返済に時間が掛かる場合は、当たり前ですが少しでも利率が低いところの方が利息の支払いは少なくてすみます。

利率が低くても返済期間が長ければ利息は多くなってしまう!

今度は、利率が違った場合です。やはり返済期間が長ければ、利息は多くなることを確認してみたいと思います。これも、同じ貸金業者の返済シュミレーションを使いました。

利率が低いが代わりに返済回数が多くなった場合の比較です。

50万円借りた場合 利率と回数による違い

利率 返済回数 1回の返済額 利息 返済総額
18.0% 10回 54,217円 41,535円 541,535円
15.0% 20回 28,410円 67,103円 567,103円

どうせなら3.0%と18.0%で比較した方がいいのではないかと思われるかもしれませんが、大抵の場合、金利と融資の限度額は連動していて(例えば限度額が300万円枠あり、その中で50万円しか借りないなど)また話は変わります。

業者間の場合で考えると近い数字で見た方が比較になり、一般的には3%もそれなりに大きな違いと言えるので、これでもわかると思います。銀行同士、消費者金融同士で比較した場合は、3%ほどの差はないでしょう。

ちなみに、銀行と消費者金融では確かに大きく違うように見えますが、基本的に初めての借り入れの場合は、業者(銀行)が表記している上限の金利で考えた方がいいです。

こうやって見ると、例え金利が低くても回数が多ければその回数分の利息を払わないといけないので、結局返済総額は多くなってしまいます。

もちろん、同じ借入額、同じ返済回数ならば利率が低い方がいいのは一目瞭然でしょうが、返済期間によって支払総額が変わるので、ただ単純に低利率であればいいとは限らないのです。

低利率は利息が少ないのがメリットだがデメリットもある!

一般的な認識として利率が低ければメリットは大きいと思っているかもしれませんが、こうやって比較してみると、場合によってはメリットにならない場合もあることは頭に入れておいた方がいいでしょう。

返済回数を見ずに1回の返済額が少なく利率が低ければ楽という認識を持ってしまって、後で見たら思ったよりも利息を払っていたなんて事にもなりかねません。

ある意味このような思い込みをしてしまがちという点、これはデメリットと言ってもいいかもしれません。もちろん、メリットもあります。

低利率ならではのメリット

  • 利息の支払いが少なくてすむ。
    (同借入額、同条件で見た場合)
  • 借入限度額が高い。
    (金融機関において、限度額が高くなるほど金利が低くなっている。)

しかしお金を借りるということは、利率だけの問題ではないことは先にも言った通りです。

利率が低いから銀行がいいとは必ずしも言えない!

上記でも銀行の方が消費者金融よりも低金利だということを確認しました。同時にその分、銀行の方が審査が厳しいという世間一般の認識もあることは伝えました。

そう言う意味でも低利率だからいいとはいいきれない点があるのは、わかったと思います。

低利率ならではの(銀行の)デメリット

  • 審査が厳しい
  • 審査に時間がかかる
  • 手続きで郵送など手間が掛かる場合がある

人によっては「ある程度審査が緩いと言われる所でないと審査に通らないのでは?」と推測できる人もいます。いわゆる属性が良くない人です。

そう言う人の場合、利率も低いに越したことはないのですが、やはり審査に通らないと意味がないので利率よりも審査の通過率を重視するはずです。

利息を減らしたいなら無利息期間を使うのも一つの手!

金利の高い低いの話とはちょっとずれてしまうかもしれませんが、貸金業者では、無利息期間をサービス的に行っている所があります。

無利息サービスを行っている一例

貸金業者名
銀行名
サービス内容
アコム 30日間無利息
(初めての方対象)
プロミス 30日間無利息
(初めての方対象・メアド登録、Web明細利用必要)
ノーローン 1週間何度でも無利息
新生銀行レイク 30日間無利息または180日間無利息
(初めての方対象、180日間無利息は限度額200万円までの方)

無利息のサービスを行っている貸金業者や銀行は、よく知られているだけでもこれだけあります。

無利息期間を上手に使えば低金利でなくても利息は少ない!

無利息のサービスは、上手に使うことにより利息の支払いがすくなくてすみます。例えば、生活費が給料日まで足りないが給料さえ入れば借りても全額返済できるなど、期間内に全額、またはかなりの額の返済が出来る場合です。

ただし気をつけなければいけないのは、多くの無利息サービスの場合、初回のみしか使えないという点です。他にも会員登録が必要などの条件がついている場合があるので、注意が必要です。

この中で、ノーローンだけは1週間と期間は短いものの何度でも使えるので、それこそ給料が入れば返済できるような人には向いているのではないでしょうか。

ここに上げた無利息サービスはある程度知られた貸金業者のみ上げているので、他にもサービスをやっている所もあるかもしれません。

金利だけでなく総合的に見て借入先を決めるべき!

お金を借りる時にどうしても金利にばかり目が行き、なるべく低い数字、また高い限度額などのところを選んでしまいがちです。確かにそれも重要です。

ただ利率が低くても、同じ条件で見れば借入期間が長ければ利息の支払額は多くなる、審査が厳しくて時間が掛かるなど、低利率ならばそれが全てメリットになるわけではないこともわかったと思います。

銀行ならではの特徴や消費者金融ならでは特徴をまとめた情報もあるので、いろいろな情報を得て、審査に無理なく通るような、自分にあった借入先を見つけることが一番ではないでしょうか。

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