公的機関や民間企業からお金を借りる方法として、カードローンは審査の時に求められる条件が緩いことが知られています。カードローン審査は、基本的には、本人確認と収入の証明ができればお金を借りることができるのですが、稀に審査に弾かれてしまうことがあります。
もちろん、審査で落とされるのは原因があるのですが、その原因は非公開となっており、審査に落とされた金融業者にその原因を聞いても教えてもらえません。
そこで今回は、カードローン審査に落ちる人が犯しやすいミスや、審査に落ちる意外な原因を紹介していきます。
カードローン審査の合格基準はどのくらい?
銀行からまとまった金額の融資を受ける場合と違って、個人が消費者金融などからお金を借りるカードローン契約は、審査の時に求められる条件がかなりゆるく設定されています。
審査を受けるために必要なものは、契約申込書に書かれた内容が本人のもので間違いないと証明できる書類の提出と、お金を借りた時に、その分の債務を返済できると認めてもらうために、本人に収入がある程度あるという証明です。
この2つを満たしており、さらに過去に別の金融業者からお金を借りたことがある人に限っては、その時に滞納行為など金融トラブルを起こしていないことが必要です。
借入したい金額にもよりますが、カードローンを契約するということだけなら、求められる条件はたったこれだけであることがほとんどです。
借り入れできる限界額と収入の目安について
カードローンは、手軽に借り入れ自体は可能ですが、他の融資と同じく、借り入れ金額が大きくなるにつれて、求められる収入額も高くなっていきます。
最初の契約申し込みの段階で利用できる額は、それほど高くありません。いきなりやってきて数百万円も借りようとしても、金融業者は不審感を持ち、貸してくれないことが多いのです。
最初の借り入れをする時には、出来れば100万円以下の希望額を申請したほうがその後もスムーズに契約を続けることが出来ます。
カードローン希望額と収入の目安は、大体1対3から1対4以内に収めるのが理想です。つまり、例えば100万円を借りたいのであれば、年収が300万円~400万円以上は欲しいということです。
カードローン審査で落ちる代表的な原因とは
さて、金融業者からお金を借りる方法としては簡単な部類であるカードローン審査に落ちるという場合、その原因は2つぐらいしかありません。
1つは本人に気づかないうちにブラックになっていたケース。もう1つは、他に金融業者への債務状態によって断られたケースの2つです。
「収入が足りなくて断られることはないのか?」という疑問があると思いますが、最近のカードローン審査は、借り入れ額と収入の釣り合いがとれていない場合、契約を破棄するのではなく、利用限度額を引き下げる提案をして契約(審査)自体は合格にする場合が多いのです。
この背景には、業者同士の激しい顧客の奪い合いがあり、自分のところに来た顧客を他に逃さないために妥協案を提示するという戦略があります。
少し脱線しましたが、ここでは、この2つのカードローンに落ちる原因について詳しく見ていきましょう。
本人が気が付かずにブラックになることってあるの?
カードローン審査に落ちるひとつ目の原因として挙げた「気が付かずにブラックになるケース」についてですが、本当にこのような事態になるのでしょうか。
ブラックというのは、金融業者が利用している、個人の情報を扱う信用情報機関という場所で「事故者」という扱いを受けている人のことです。
過去に金融事故を起こした人や、自己破産などの債務整理をした場合にここに記録され、要注意人物として扱われます。
ブラックになると、借り入れ行為に非常に大きく制限がかかり、ほとんど借り入れ契約が出来なくなります。また、クレジットカードなどの利用停止になり、ローンも組めなくなります。
一見貸金業者とは無縁とも思えるこうした料金支払いの遅れがブラックの原因となって、カードローン審査で落とされる要因になっていることがあるのです。
他の金融業者に対しての借り入れで審査の変化はどうなるの?
カードローンをよく利用する人が審査で落とされる原因になりやすいのがこちらのパターンです。この理由は簡単に言ってしまえば、「あちこちから借金があってあなたは信用出来ない」と金融業者に思われて、審査に落とされるということになります。
あちこちという言葉からも想像できるように、複数の金融業者から借り入れをしている人が該当します。数としては契約を申し込んだ時点で4社以上から借り入れの状態だと、ほぼ不可能、3社以上でもかなり審査は厳しくなります。具体的には限度額の引き下げと収入基準の厳格化です。
銀行にかぎらず、消費者金融でも、契約者の複数の債務併用は良い顔をされません。多重債務のリスクが高いと判断されるからでもあり、返済能力が不足していると捉えがちだからです。
たとえ本人に複数の金融業者を利用する妥当な理由があったとしても、お金を貸す側から見れば、「至る所から借金している不安な人」にしか見えないということを知っておきましょう。
同時借り入れをしなくてはいけない時に知っておきたいこと
やむを得ない理由があって、複数の金融機関からお金を借りなくてはいけないという時に、その適切な利用法を知っておきましょう。
まず前提として、一度に利用する貸金業者の数は3社までに抑えること。これは絶対です。4社以上の借り入れは管理も煩雑化し、多重債務リスクが増えるといった問題だけでなく、いざというときに新規の借り入れが不可能になるためです。
次に、それぞれの借り入れに役目をもたせることです。わかりやすく言えば、短期間向けの借り入れ先と長期間向けの借り入れ先を分けることです。前者は消費者金融、後者の銀行の低金利借り入れが望ましいです。
最後に返済の優先順位を知っておくことです。当たり前といえば当たり前ですが、返済の原則は次のようになります。
- 金利が最も高いところから
- 借り入れ金額が大きいところから
- 銀行と消費者金融なら消費者金融を優先的に返済
カードローン審査に落ちたらどうすべきなのか
審査に落ちると反射的にやってしまいがちなのが、すぐに別のカードローンに申し込むことです。ですが、これをやっても同じ結果になる可能性が高く、事態が好転しにくいです。
審査の落ちたら一旦冷静になり、なぜ落ちたのか原因を調べることが先決です。もし過去に滞納行為などがあり、ブラックになっているとしたら、滞納から5年間は借り入れが殆どできないのでいくら別のカードローンを申し込んでも無駄だからです。
その場合は、期間がすぎるのを待つか、ブラックでも借り入れできる中小消費者金融に候補を変更するといった対応策を取らなくてはいけません。
何にしても重要なのは、カードローン審査に落ちた時に慌てず、原因を把握することなのです。そうすれば、少なくとも申し込みブラックになるというような、より一層事態が悪化することを避けられます。
特に過去に滞納行為をしていたことは気づかないケースも意外と多いので、カードローン審査に落とされたら、そういった事実が過去5年間のうちになかったかを確かめたほうがいいでしょう。