カードローン審査に「転職」が影響するという噂があります。
実際には「転職=審査落ち」という訳ではなく、転職が審査に不利に働くケースは、全体から見てほんの一部に過ぎません。
早合点して申込みを諦めてしまったり、中には誤魔化して申告することを考える方もいますが、むしろそっちの方がずっと問題です。
転職がカードローン審査にどのように影響するのか、その真相を究明して、ぜひ成約率のアップを目指しましょう!
転職すると審査に通らない?カードローン基礎知識
転職がカードローン審査に影響することを知っている方でも、転職の何が問題となのかを正確に答えられる方は少ないかもしれません。これを知れば、カードローン審査のポイントがはっきりしますよ。
転職の何が審査に影響するのか?
職を転々とすると一般的に社会的信用も低くなりますが、カードローン審査に落ちる理由は、それと全く同じではありません。
でも同じ年収の人でも、その審査結果が同じとは限りません。そこで年収が同額の転職経験者、AさんとBさんの例を考えてみましょう。
【Bさん】:現在の会社に1年前に入社 → 勤続年数1年
カードローン審査では、申込書に入力された「現在の会社に入社した年と月」によって、勤続年数を割り出しています。
上記の例では、同じ年収でもより勤続年数のより多いAさんの方が、審査には通りやすくなります。もしもAさんの転職回数の方が多かったとしても、やはり結果は同じです。
これは過去はどうあれ現在の勤務状態が安定しており、今後の離職や転職の可能性が低いと判断されるからです。
勤続年数は2年以上なら大丈夫
ではこの勤続年数、一体どのくらいあれば安心なのでしょう?一般的には、勤続年数は2年以上が望ましいと言われています。特にまだ1年経たない新人の方は、審査通過は難しくなってきます。
しかし合否判定はこのように様々な属性も含めて判断されるため、勤続2年以下や1年以下でも全く希望が持てない訳ではありません。
審査項目 | スコアの高い回答例 |
---|---|
勤務先の職種 | 離職率の低い職種(接客・営業などは△) |
勤務形態 | 正規雇用(派遣は△) |
役職 | 管理職(役職なしは△) |
年収 | 平均以上(その職種で平均以下は△) |
年齢 | 転職に適した年齢(高齢は△) |
必ずしも不利とは限らない?気になる借入と転職の関係
転職といってもその理由は人それぞれですから、必ずしも審査上ダメージになる訳ではありません。この段落では、どのような転職が審査にどう影響するのかをご説明します。
キャリアアップの転職もある
キャリアアップを目指して転職する方も増えていますが、この場合は前より勤務条件がよくなるかもしれません。また一時的に減給することはあっても、その職場での経験が次のステップの為に必要だという場合もあるでしょう。
- より給料の高い会社への転職
- より経験を積める職場への転職
上記のようなケースでは、転職は必ずしも減収に繋がるとは限らず、むしろカードローン審査で有利になってもいいくらいです。でもそのことは、どうやって伝えればよいのでしょうか?
これは特に自分から言わなくても、審査する側にもそれなりのスキルがあるので大丈夫です。職種や仕事内容、年収や役職なども重要な判断材料となりますので、なるだけ正確に申告することが大切です。
アルバイト・パートの転職は気にしなくていい?
アルバイトやパートという勤務形態は、長期勤務でも4、5年という方が殆どです。10年以上勤めることはむしろ稀なので、審査において転職の回数や勤続年数を気にする必要はありません。
但しこれは、以下のように家計収入が別にあることが条件です。
- 配偶者に収入がある
- 親など同一家計の家族も働いている
もしも本人収入だけで生活している方がカードローン審査を受けるなら、アルバイトやパートもやはり勤続年数は2年以上ないと不安です。
転職した人がカードローン審査で気をつけたい3つのこと
でもお金を借りる時期を、じっと待っていられるものではありません。転職直後の方が審査を受けるには、具体的にどのようなことに気をつければいいのでしょうか。
特に勤続年数が2年に満たない方は、審査ではこの3点にぜひ気をつけるようにしてください。
必要書類に気をつけて!
収入証明書は通常は不要なのですが、転職したての方はひょっとしたら提示を求められるかもしれません。すぐに応じれるよう、給与明細などの準備はしておく方がベターです。
また本人確認書類でも気をつけて戴きたいことがあります。転職と同時に引越した方は、住所変更を済ませてから申込んでください。それがまだという方は、公共料金の領収書などを添えて提出しなくてはなりません。
- 収入証明書を準備しておく方がいい
- 引越した人は、本人確認書類の住所変更も忘れずに
- 住所変更がまだの場合、現住所の記載がある書面も必要
他で延滞したことのある人は要注意!
何より問題なのは、他社での延滞です。転職直後というだけでも問題なのに、延滞というダメージがあると成約率は確実にダウンするでしょう。
利用記録は2年間分保存されるため、特に年収や役職などに自信のない方は、その記録が消えてから申込む方がいいかもしれません。
- 延滞の記録がある人はそれが消えてから申込む方がいい場合も
申込書で嘘はつかないこと
延滞より最悪なのが虚偽の申告です。
入社時期を数年サバを読むことは、あなたにとって「ちょっと誤魔化しただけ」のことかもしれません。でも企業から見れば「騙してお金を借りようとした」ことになってしまいます。
- 「嘘=企業を騙した」ことになるので、申込書は正直に!
審査に落ちるだけでなく、信用を著しく損ねてしまうため、その後も審査に通りにくくなってしまう可能性があります。小さな嘘でも絶対にお薦めできません。
勤続年数不足でも借りたい!転職の嘘はどこからバレる?
「でも勤続年数を多い目に申告してもバレないでしょ?」という声も聞こえます。
確かに勤続年数を確かめる手段はありません。勤務先に電話はされますが、勤続年数まで確かめられることはありません。
でもそれでも嘘はバレてしまうのです。
他での申込み内容との矛盾でバレる
・クレジットカードの入会
・銀行の住宅ローンの審査
・消費者金融の審査
もしも入社年に大幅なズレが見つかれば、他にも嘘がないかチェックが厳しくなったり、場合によっては審査に落ちてしまうことも考えられます。
企業ランクや役職からもバレる
他で一切借りていないという方でも安心はできません。審査する側には、「この企業ランクでこの役職なら、勤続年数○年で年収は○円」といった基本データの蓄積があるからです。
毎日多くの審査を行う人が不自然な数字に気付かないはずはありません。素人考えで嘘をついても、すぐに発覚してしまいます。
より綿密に調査されたり他に書類の提示を求められては、余計に通りにくくなってしまうのがオチです。入社年度だけではありませんが、申込書の設問に対しては、正直な回答をするのが何より一番ですね。